このCMはザ・印税スター流れなのか
- 作者: 大沢あかね
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/02
- メディア: 単行本
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■タレント本の深夜CM…番組の派生商品だった
大沢あかねの本のすげー深刻そうな話の概要が流れるCMを深夜に見たが、元の番組は明るいのね。で、やっぱりそうだと思ったら幻冬舎だった。単品書籍のCMなんか打てるの幻冬くらいだもんなぁ。(告知枠でやってるかもしんないけど)
http://www.tvlife.jp/news/090204_09.php
『印税スター!誕生 第2弾・完結篇』2月9日深1:10〜2:10 フジテレビ
手を上げたら初版1万部がというのはタレント本にしては現実的な数値すぎる。
ほう。あとは扶桑と講談かあ。
- 作者: 芋洗坂係長
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2009/01/31
- メディア: 単行本
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- 作者: はるな愛
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/03/11
- メディア: 単行本
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■局印税で折り合いがあわなくなる
タレント本はその露出などからリスクが低いにもかかわらず手を上げれる会社はある程度でかいところになるのだが、それはまず(タレント事務所により)印税額等を高く要求されることが多いのと、(番組などの場合)局に入れる印税があるから。昨今の通販などの番組外収入が多くなってきて局として出版を推進しているところもいくつかあるので、要求印税も多くなってきているんだよね。それをあわせるとなかなか、単品管理だと初版で赤字近くなるので広報費用を別建てできないところだと原価があわなくなって折り合わないというのも実態。
http://www.cyzo.com/2008/09/post_981.html
こんな記事もあるが、(タレント本やリスクゼロの商品に限っては)初版で15%だから折り合わないということはない。そういう無茶な要求をしてくるところは当然あるし(タレントではないがおいらの知る範囲では14%だからあえてマイナーなところと独占で組んでた商品というのも知っている)、それが明らかに出版前から売れる前提ならばなんとか数を増やせば折り合うのだが、たとえば本を書くだけでなくスタイリスト入れて撮影を起こしたりゴーストが要る場合とか編集プロダクションに編集させる場合は別費用がかかるから折り合わないのだと思う。出版常識印税の10%は、本来は諸経費含まずだからね。最近は押さえ押さえだから諸経費含み10%以内なんてケースも多くなってるけど。
■不景気だからもう印税10%もまともに売れる人の話
つーかこの不景気になってからのトータル14〜15%の要求は無茶だけどね。出版業界全体の経営が悪化している時期なので、本来的に利益になる部分を削ろうなんていう考え方をするところは相当の博打好き。これ見て15で提案するのはやめといたほうがいいです。タレントじゃなくて実績のない人は10も出ないと思っていたほうがいいと思う。一律印税をやめようというのを推進していた一派は松沢呉一氏とか何人かなんだけど、かつて「本とコンピューター(既に休刊)」誌などでそのへんを主張してて、これを各社幹部が見て、一般書においては、(特に実績のない人は)ずいぶん売れ高とか、5〜8%スタートが増えたと思う。そりゃ一律である必要はないけど、広げることないだろ。ひどいよなぁ。