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流れ流れて早幾年。いろんな役に立つサイトを紹介します。

米国で個人に42%を還元する電子出版

http://www.geekpage.jp/blog/?id=2009/9/30/2

現在優位な状況にあるAmazon Kindleですが、Sony側は巻き返しをはかるために無数の個人著者が無料で電子出版を行えるように、2つの組織と提携を開始したそうです。 paidContent.orgの記事に掲載されているsmashwords CEOのインタビューによると、著者は少なくとも販売価格の42.5%を受け取れるそうです。

うーん、日本ではある程度定着してからやらないとこれは諸刃の剣。それが売れるなら法人(出版社)との契約を切っちゃう個人が出てくるからです。実際既に日本のマンガの一部でも発生しているし(それを防止する側面で版元が配信元に資本参加しているケースもある)、何件かそういう課題があったりする(契約上電子化権が無い場合、あくまで交渉上の優先事項があるというだけで、作家の判断となる。作家側の力関係が強い場合や事情がある場合など、出版権と電子化権は決裂し、別となることもある)。ただ、こういう場合(電子のみ版元引き上げて配信会社と組む場合)、多くは1社契約になるので、実際の売り上げは多くなく、また条件も作家印税よりはよくても、版元分をまるまるもらえるほどにはよくなかったりするので、版元経由で広く撒いたほうが結局総額ベースでは多くなったりする。サイトを広く撒く、トップページ・特集への営業、SEO、計算、報告、入金という側面では、以前とはやり方は異なるが中間エージェントとしての出版社(あるいは非版元の中間エージェント)の存在は必要なままだろうと思う。

ただ、引越し見積もりサイトや、アフィリエイトのとりまとめて成果を見るサービスみたいに、各社の窓口がカジュアルになる、あるいは結果としてシェアが圧倒的な配信サイトが個人を受付るようになれば、中抜き作家、直の達成もありなんじゃないのかな。でもそうなると生活かかってくるから、自作自演の作家誘導が無茶苦茶増えそうだ。

(関連記事)
http://d.hatena.ne.jp/lost_and_found/20091001/1254335588
なるほどなるほど。

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