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社会のダブルスタンダードと出会い系規制の悪影響

「若者の性」白書―第6回青少年の性行動全国調査報告いい年してまだ独身なのだが、東京にいるとそれが当たり前のようになっている。事実、周りで結婚している人は一握りだ。ひとつはやはり晩婚化や独身のほうが気楽というのもあるのだが、基本的には大企業以外は都会の家賃や食費などの維持費に対しては、収入が安い(例として男1人の収入で生活が2人も3人もまかなえない)ということがいえる。これは企業責任というよりは、わりとどこの人と会っても聞くので普通の話。実際は作ってしまえば手当が出たり税金が安くなったりはするので少しは持ち直すのだが、それらは独身者は意識していないので、絶望的な気分になる。


私もかつては好景気だったので、売り上げベースの賞与への加算で(人並みより少し良い位な生活を)まかなえた時代もあったのだが、いまは不景気すぎるし、企業は人件費を増やそうなんて絶対思わないので賞与体系もかつてのまんま(加算が消滅状態)。先日タクシーの人にこないだ「ボーナスは100万くらい貰ってるんでしょ?」といわれて、その1/3だよとはとても言えなかった。この年になると恥ずかしすぎる賞与。でも、出るだけいいが。むしろありがたい状況。才能だと思っていた利益の創出は、いま考えると景気がよかったからに過ぎない、と認識している。実力相応だ。ただ、それで家庭や子供を賄うのは難しい。だから、好きを仕事にするのは止めた方がいいよ、好きなら安くてもやるでしょ、っていうのがあちら側の論理だから。


で、話を戻すと、普通にしょうがない部分もあるのだが、実際はやはり40を過ぎると微妙な目線を受けるというか、本来結婚してて当たり前だろ、みたいな雰囲気もある。何か別の趣味がおありなんじゃ、といわれても仕方ないかもしれない。都会に生きるオスの難しいところだ。


社会が子供を作らせないような仕組みを作っておきながら出産しろというのと同じように、都市部では結婚できないようなシステムを社会の枠組みが作っていることもなくはない。ただ、責任を転嫁しようとは思わないけどね。


最近なにかとセックスに関するものを規制したり出会いに関するものを規制したり携帯のコミュニティコンテンツを規制したり、という動きがある。暴走を止めるために規制はある程度は必要だが、それによって失われるものを考えているのだろうか。なんでもOKというものではないが、社会的に需要があるからそうなっている部分もあるのであって、それらにおいても抜け道というのをちゃんと警察は残しておくべき。
最近の子供(特にオス)の性欲のなさは異常。ネット関係で若者に会う機会は多いのだが、ネットではエロエロいいつつも、実際にはほんとセックスに興味ないんだよね。いつか、もっと全体的におかしくなっていくはず。


日本の警察規制というのは多少なぁなぁで、それは売春防止法があるのにソープがあることでもわかるはずだが、かつては風俗系の規制のように「表向きはダメだけどある程度は容認」みたいな動きは普通だったはずだし、それが裏社会との折り合いも含め社会システムを維持していくコツだったように思う。しかし、最近のそれらの規制は根絶に向けて動いているように見える。


風俗に関してもひずみが2つほどあって、いわゆる看板店舗を減らして見た目をきれいにしようという意図と、看板のないアングラ店を把握したいという意図があったのだろうが、数年前に看板なし店舗だけを風俗店として新規登録を認める制度へ風営法を改正したせいで、ほとんどの店舗が無店舗型風俗店になってしまったことにより、都会の人ならわかるが、情報弱者は風俗業界から離れ(それはメリットなのかもしれないが、街の賑わいや飲食店などとの関係も深く、歌舞伎町や西川口など歓楽街がいくつも没落したことや、案内所が実質的な風俗店の受付になってしまうというひずみを生んだ)。また他の人も日記に書いているが店舗外で密室にて営業することで実質的な非本番店での本番が行われてしまったり、見知らぬリスクの高い人と1:1であることから、薬を薦められたり暴力を受けたり、女子の安全が担保されないという結果もある。(店舗運営形態は警察内では把握しやすくはなっていると思われるが)。
もう1つは、大阪が一時期ソープ等を全廃したことがあって、それでどういう影響が出たかというと、まあかつてのちょんの間みたいなところに客が流れたのはともかくとして、おかしい動きとしては、風俗店に行くのにみな京都とかまで足を運ぶようになっていた時期があった。これは変。


上の2例をあげるまでもなく規制はうまくやらないと意図通りにことがすすまない。出会い系規制もしかりである。おかげで最近はもともと出会い系サイトだった会社が結婚情報のサービスという建前にリニューアルしておりかつて「出会えない系」だったいわゆるサクラ系のサービスが「結婚できない結婚サイト」になりつつあり、より悪質化している。


誰もネットでだけ会っている訳ではないにしろ、詐欺同然のサービスが普通にメジャーになっていく、こういう社会ではどうしょうもないと思うのだ。最近のスポーツ紙は、特にそういうサイトで占領されている。交通広告でも最近は見る。
これは、かつての出会い系だとその体裁上、広告を打てる媒体が限られていたが、「結婚情報」という体裁だと一般の媒体、それも大概のメディアに出せるということがある。そのうち、そんなサイトでも国関係の認証など取得してしまったりするのだろう。


大手の出会い系サイトはほとんどが9月までに結婚情報という体裁への変更を完了するといわれている。結局、出会い系に関しては規制する側のもくろみが裏目に出ており、結婚情報系化することでより悪質化・高価格化をしていくことになり、いまの法規制は失策だと思う。
私は運営者側やそれ系広告代理店の情報に詳しいので、ある程度運営者サイドの判別もつくのでそういうものに騙されることはまずないが、情報弱者の人は果てしないお金を無駄な場所に投下してしまい、かわいそうだ。


psいまだオレオレ詐欺の被害額が大幅に減らないところを見ても、いまの社会は十分に情報弱者の対策をしていないように思う。オレオレ詐欺闇金崩れと暴力団と学生の闇社会グループが主だし、迷惑メールフィッシングと違って国内発信なんだから対策方法なんかあると思うんだが。だいたい振り込み依頼が固定電話じゃなかったら、発信がプリベイドだろうが位置情報くらい掴めるだろうに…。1件被害報告があったら強制切断できるような仕組みを作ればいいんじゃないの?(そうすると海外からIP電話でオレオレされそうですが)


id:toroneiさん、取り上げていただきありがとうございます。
http://d.hatena.ne.jp/toronei/20080701/J

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